2013年3月13日水曜日

新たな一歩

今日は 一つの職場の「卒業式」でありました。

ここは、四月から行かなくなる仕事場です。

別の職場が 来年度一コマだけ授業が増える事になり
そのため、二つの職場での兼任が難しいという状況になったので
ここを 諦める事にしたのでした。

時間数としては減る事になるし
ここも好きだったので悩んだのですが
やはり 生活重視になっちゃうんですね。

「もう一つの職場一本のみ」 と
「ここと あちこちを兼任した時間数」 とを比較すると
可能性としては 前者の方がまだ時間数は多い可能性がある 
という事になるのです。
こういう働き方を選んだ自分の責任 という事でしょう。

後任の先生に迷惑かけぬよう
しっかりと片付けておかねば・・・と
前から「行かなきゃ」「行かなきゃ」と思いつつも 
なかなか行けずにおりました。

二年時のみ芸術の授業があり、三年時には
運が良ければガッコのどこかですれ違うことができる:結構 年中すれ違うことはできた
という仕事場でしたが

彼らの卒業の時には 式には出なくとも 傍で祝いたいな と思っておりましたので
本日 出向いた次第。

在職三年の間に何となく溜まった段ボール箱 とか 不要になった雑誌 とか
或いは 紙類・書類&戸棚の整理などを してきました。

式が終わり、生徒達が大勢外に出て来て。
美術室は 古い棟の二階にあるのですが
その向かい側の部屋で一クラス、最後の締め をやっていたみたい。

「おお、先生も生徒も みんな元気で別れを惜しんでいるんだね」と思いつつ
準備室を掃いていたら
「センセ??」「センセ〜〜???」と 男の子の声。

「ホイ!なんじゃい?」と顔を出したら
卒業して行く生徒達でした。
「センセ、卒業式には出ないで 掃除なんかしてんのかよお!」と。

「えっへへ そうなんだよ〜」と言いながらも
「ご卒業、本当におめでとうございます」と頭を下げたら
それぞれが 恥ずかしそうに 嬉しそうに
「え・・は・・・はい・・ありがとうございます!」と 答える若人達。
ヤンチャな子も サボり気味だった子も
こうなると 本当に なんて言ったらいいか・・・
みんな かわいい子達だなあ! となっちゃうわけです。


そのあと、
いつもふざけて 私を「ママ」呼ばわりし続けていた別のグループと出会い
「もう 胸が一杯で 涙が出そうだよ〜」と言ったら
「またまた〜〜 こんな事言ってらあ〜 ウソウソ〜〜!」など言われ
 「ママ〜〜〜!」と抱きつかれ

ここでも「卒業、ホントにおめでとうございます!」
と、頭を下げながら肩を抱き。


何人かの男子生徒と女子生徒達と挨拶を交わしたあと
用があって出向いた 別の場所で
また「せんせーーーーー!!」と呼ばれたのです。

眼鏡をしてなかった私の目に映ったのは
手を振りながら駆け寄って来る 顔が判らん女生徒2人。

多分 卒業生だと思いつつ 歩みを進めたら
目を細めて 口元をおおいながら 駆け寄って来る
「ああ〜〜 あの子だ あの子達だわ!」^▽^

嬉しくて笑ってるんだ とばっかし 思ってました。
けど、ここでも「おめでとうございます」と頭を下げ 顔を上げたら
彼女達 泣いてたのでした。

「センセ、私 センセのエプロンの この刺繍が大好きで
粘土で 同じようなマトリョーシカ作ったんですよ〜」と
目を 真っ赤にして 言うのです。

「センセ、私 美術の授業 ホンッットに好きだったんですよ〜〜」と言う彼女の
透き通るような頬に 
ダイヤモンドみたいな涙が ポロポロとこぼれ落ちるのです。

「もう、あたしゃ なんて言っていいか、言葉がないよ・・・」と言いながら
私も 泣いてました。

彼女達の髪を撫でながら
「そうだね 覚えてるよ。コロコロと 安定しないマトリョーシカだったね」
「授業 好きでいてくれて、ホントにありがとう」

そして
「私、あんまり寿命ないからね
死んだら あなた達を見てるからね」と 考えもなしに言ってました。

「 今の時代、本当に大変だけど・・・
あんまり 無理しないでね
頑張るのも大事だけど・・・でも 無理しないで
ちょっとだけ頑張るんだよ 」

かわいい かわいい あの子らには
こんな社会情勢の中であっても やはり 幸せになって欲しい

若い人達に 
小さくてもいいから 
たくさんの喜び 楽しみ 幸せ が ありますように